凶悪なオペレーション

某システムの端末として RedHat Linux 8 の Gnome Desktop 環境を使っているが、何かよくわからないきっかけでキー入力が受け付けられなくなる(キー入力時に短いビープ音が鳴る)不具合がずいぶん前からあって、不定期に発生するものの、原因が解明できていなかった。単純にリブートするだけでは不具合は解消せず、不具合発生時刻からの推理によりアドホックな対策は見つけていた。

以下のファイルを削除してリブートすると不具合が解消する。
$HOME/.gconf/desktop/gnome/accessibility/keyboard/%gconf.xml

その時はそれ以上原因を深追いする余裕も無く、それ以来同じ不具合が発生する都度これで対応していた。そして、昨日実際に発生している状況を調査する機会を得て、問題点がクリヤーになった。

不具合が発生している端末では、正常な端末と比較して、以下の設定が書き変わっている。
/desktop/gnome/accessibility/keyboard/enable = true
/desktop/gnome/accessibility/keyboard/slowkeys_enable = true

これは障害を持つ人向けのアクセシビリティ機能の slowkeys が有効になっている状態で、3秒間以上キーを押し続けないと入力が受け付けられない。試してもらうと、確かに3秒間キーを押し続けると入力が受け付けられることが確認できた。よし。
次に、何がキックでそうなったのか?ネットで調べたところ、Shiftキーを8秒間以上押し続けることで slowkeys の有効/無効が切り替わるらしい。ぐはっ、これは凶悪なキーアサインだ。考えた人のセンスが悪いわ。現地のオペレータにそういう癖があるんだろうな。こりゃ、再現させにくいはずだよ。とりあえず、以下の応急処置で現地の不具合は解消した。

gconftool-2 --type bool --set /desktop/gnome/accessibility/keyboard/slowkeys_enable false

正式対策としては、全端末についてアクセシビリティ機能自体を無効にするほうがいいだろうな。

gconftool-2 --type bool --set /desktop/gnome/accessibility/keyboard/enable false

これにて一件落着。